輸出立国の将来は?
皆さま、おはようございます。大雪と寒さが続きインフルエンザ大流行という厳しい日々が続いていますが、お元気でお過ごしでしょうか。今日も一日中全国的に寒い日が続きますので、どうぞ気をつけてご出勤下さい。今日は節分で、豆まきの日です。昨年来のたまりにたまった様々なゴタゴタを、鬼と一緒に追い出して、今年の福を呼び込んで良い一年にしたいものですね。![]()
さて、今朝の日経トップニュースは、『「輸出で稼ぐ」転機』というサブタイトルで、日本の代表的な輸出産業である自動車、鉄鋼、電機が構造転換を迫られているということを、「車部品 韓国製を採用」「AV機器 赤字が倍増」というタイトルで報じています。先日のニュースでもあったように、2011年は、31年ぶりの貿易赤字でその額は2兆4927億円と言う巨額に達しました。なかでも自動車は7.8%の輸出減、鉄鋼大手は高炉の海外展開を検討、電機はAV機器の貿易赤字は前年の2倍、という状態ですからここに来て日本の交易条件は一挙に悪化し、将来に渡り貿易立国という国の立ち位置そのものを見直す時が来た事を示しています。![]()
3面の「きょうのことば」によれば、「交易条件」とは、輸出する財と輸入する財の価格を比較して、貿易で利益を得られているかどうかを示す指数で、輸出物価を輸入物価で割って算出します。日本の交易条件は、新興国の需要増加化などを背景に資源輸入価格が上昇を始めた2000年代半ばごろから急速に悪化し、世界的な輸出価格下落が続いたことも影響して一挙に悪化しました。IMFの11年4~6月期ドルベースを基に主要国の交易条件を比較すると、日本71.3に対して、ドイツ95.2、韓国79.6となっています。まさに、①高法人税、②高労働コスト、③CO2削減25%、④遅れるFTA、⑤電力問題、⑥円高、という「6重苦」に、⑦政治の混迷+⑧世界景気の減速+⑨消費増税、という三つが加わり「9重苦」に追い込まれた日本企業は生き残りをかけた構造転換を迫られている状態となっています。![]()
今のままの産業構造では、円高を利用して海外に出て行くしか生きる道はありませんが、日本企業が一斉にアジアの新興国に進出すれば、必ずや当該国企業や国民の間にトラブルが起こり、予測できない自然災害の問題などもありますから、進出国企業として長期的な定着戦略を持たずに横並びの海外進出には大きなリスクも伴います。その一方、日本国内に残ろうと思えば高くても売れる高品質で、細かなオーダーにも即時即応できる体制が必要であり、どう考えて見ても今のような大企業が国内に残って生き残ることは難しそうです。![]()
こうした日本企業の現状を反映した様なニュースが3面に掲載された「テレビ不振 赤字続々」「シャープ過去最悪2900億円」「電機『お家芸』が重荷」という見出しが躍る記事です。シャープの連結最終損益にも驚きますが、今やパナソニックもソニーも事情は同じであり、テレビ事業は黒字転換の見通しが立たず、各社は抜本的な収益改善策を迫られています。電機メーカーではお隣韓国のサムソンが日本企業とは好対照の決算を謳歌していますが、そのサムソンさえもTV事業では儲からないということですから、日本の電機業界は大変な所に追い込まれています。![]()
過ってのバブル崩壊時に言われた言葉で、「大」の付くも皆ダメだというのがありました。これは、大都市、大企業などバブルに沸いた所ほど落ち込みが大きい状態を指した言葉でしたが、今の世界はこれに大国も加わっており、世の中の流れが急速に変わる中では、「大」のつく組織ほど新たな流れに切り替えることが難しいことを象徴しています。恐竜が地上から姿を消した様に、グローバルという言葉に代表される大組織は、次々と姿を消して行くこととなるのでしょうか。そう言えば、政治の世界でも今元気の良いのは、中央政府や東京都ではなく、地方で強いリーダーを持つ所ばかりであり、地方が中央を変える明治維新のような動きが出て来ています。![]()
先の予測ばかりしていても仕方ありませんが、エネルギーさえ地産費消の時代と言われる今、我々一国民もそれぞれの立場で将来を如何に切り開いて行くかを考え実行していかねばなりません。先ずは、志を同じくする人と手を取り合っておくことが大切ではないのでしょうか。日本も世界も大きく進路を変えた事だけは間違いの事実のようです。![]()
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