いよいよ邦銀の出番
皆さま、おはようございます。もう雪も寒さも沢山だと言うこの冬ですが、今朝の気温は若干上がったものの日本海側は曇りや雪の予報になっています。あと1週間ほど、この状況は続くようですが、昇る朝日を見ていると着実に春が近づいて来ていることを実感します。とにかく、今は風邪をひかぬように耐えるしかないようです。もう一寸の期間頑張りましょう。![]()
さて、同曜日の朝の日経トップニュースは、「邦銀、信用力で優位」という見出しで、相対的に欧州債務危機の影響が小さく、欧米の金融機関よりも財務基盤がマシな状態になったことで、米ドルの運用資産額約2.7兆ドル(約280兆円)という米MMF(マネー・マーケット・ファンド)が邦銀の金融商品への投資を大幅に増やしていることを報じています。これと同時に信用リスクを取引するCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)市場でも、邦銀が欧米金融機関の優位に立つという現象が表面化しており、今後は強い円という武器を持つ邦銀の海外事業が拡大しそうです。米国では大統領選挙もあり、この調子では、今年一杯は円高が定着することとなるのでしょうか。![]()
日米欧金融機関の信用力ランキングというCDS保証料率(数値が低いほど信用力が高い)の順位表を見ると、1位米JPモルガン・チェース1.20、2位英HSBC1.24、3位三菱東京UFJ1.28、4位三井住友1.32、5位みずほコーポレート1.42、6位独ドイツ銀行1.48、7位スイスUBS1.63、8位仏BNPパリバ2.09、9位米ゴールドマン・サックス2.21、10位米バンク・オブ・アメリカ2.49となっており、この数年で邦銀の信用力が大幅にアップしたことが分かります。![]()
また、フィッチ・レーティングスのMMF銀行別投資先ランキング(昨年12月末)調査によると三井住友銀行が2位に浮上、三菱東京UFJも13位に入っています。中長期のドル調達でも邦銀の優位さは変わらず、1月に三井住友銀行が米国で発行したドル10年債の米国債との利回り差は約2%で、同時期に社債を発行したゴールドマン・サックスの半分程度になっています。1990年代には、邦銀の不良債権問題が深刻化し「ジャパン・プレミアム」という上乗せ金利が常識だった事と、まるで逆転した現象となっています。![]()
欧州金融機関は経営の悪化が続き、かっての優良資産を次々に売却する状態となっているなか、邦銀がそうした資産の買い手となっていますが、くれぐれもババを掴まない様に慎重に買収にあたることが必要です。また昨年12月末の海外向け融資残高も前年比3割増えるなど、有利な条件で調達した豊富なドルの運用を積極化しています。しかし、過去を振り返れば分かるように、邦銀が世界のトップランクに登場した後は、必ず欧米銀に手痛いしっぺ返しを上けていますので、同じ過ちを繰り返さないようなおカネの使い方を十分に考えて頂きたいものです。金融の世界では「盛者必衰」が世の常であることをくれぐれも忘れずにいて欲しいものですね。![]()
今朝もう一つの注目ニュースは、トップ記事の隣に掲載されていた「新興企業、純利益5割増」という見出しの記事です。大企業では商社や通信など内需関連を除き、輸出企業を中心に大幅な減収減益となっていますが、今期の新興企業は内需とネット関連を中心に業績が急拡大しています。10日までに決算を発表した新興472社の業績見通しを日経新聞社が集計した結果、ジャスダック、東証マザーズの2市場に上場する企業の2012年3月期連結利益は、前年実績を48%上回る見通しとなっており、新興以外の上場企業が純利益を28%減の見込みとは対照的な結果となっています。![]()
カラオケのシダックスや衣料通販のゾゾタウンにスマートフォンやパソコン周辺機器のエレコム、半導体製造装置のニューフレアテクノロジー、スターバックスコーヒー、格安航空会社のスカイマークなどという企業名を見ていると、世の中の潮目が既に変わったことを十分に感じます。海外に出るしか勝ち残りの道が見つからない大企業に対して、知恵と工夫で縮小する国内市場でも勝者になる力をつけた新興企業こそが、日本を新たに再生させる力を持つことになりそうです。寄らば大樹の影という職業意識を捨てて、こうした新興企業と共に成長する若い力が日本の未来を切り開いて行くことになれば良いですね。邦銀の相対有利よりは、よほど楽しみな夢が見られそうです。![]()
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