トヨタ式農業の成果!
皆さま、おはようございます。先週は、金土日と3日間出張の為にブログの更新をお休みさせて頂きましたが、今日からまた毎日更新を再開致しますので、どうぞ宜しくお願い致します。今回も札幌からスタートしたセミナーですが、東京・横浜・名古屋・大阪・広島と各地を巡ると、地域の動きの断片を垣間見ることができます。雰囲気は西高東低で、東日本が大震災の影響でどうも元気が無いのに対して、西日本は人の動きも活発であり勢いが感じられるように思いました。不景気風のふくこんな時は、どこかが元気になって日本中にその元気を広めなければなりませんが、西日本にはそんな元気があるように感じました。![]()
さて、今朝は日経新聞休刊日なので、日経WEB版のトップ記事からのニュースをご紹介します。TPP問題で日本がゆる中、「トヨタが描く農業再生」“TPP問題、カイゼンが「共栄」の解示す”と題したタイムリーな話題です。一般的には製造業などがTPP推進派、農業などが反対派という対立構造となっており、TPPは利益相反の問題としてぎろんされていますが、車つくりで「カイゼン」を世界に広めたトヨタが進める「農」に関するプロジェクトには、共存共栄出来る製造と農業の実現された事例が紹介されており、TPPが分からないという我々には新たな視点を提供してくれる興味深い記事となっています。![]()
5月9日、トヨタ東京本社1Fで、茨城県や福島県でとれたホウレンソウやイチゴ、水菜、漬物などが陳列されました。「企業内マルシェ(市場)」というトヨタ開催の復興支援でしたが、そこにはトヨタ自身が生産・開発に関わったベビーリーフも並んでおり、わずか3時間ほどで売り切れました。ベビーリーフは、つくば市の農業生産法人TKFとトヨタが2006年に経団連とJAグループの交流事業として取り組んで生まれた成果であることを紹介しています。![]()
交流のテーマは、「トヨタ生産方式(TPS)を活用して農業の生産性や効率性をいかに高めるか」ということで、10回にわたりTPSの勉強会を開き、畝を減らして作付面積を広げ、単位面積当たりの収穫量を増やす工夫や、作業現場の配置見直しによる収穫から出荷までのリードタイム短縮などを実行しました。さらに体への負担を軽くするような農作業の見直しや新しい道具の開発などTPSga説く「ムリ」「ムダ」「ムラ」をなくす“カイゼン活動”をみっちりと仕込んだ結果、1億円前後に留まっていた売上が3億円まで増えたという成果を生み出しました。![]()
「農業と製造業の共存は可能」というのが持論の豊田社長は、「TPP=農業vs輸出産業のような構図で描かれているのが残念だ。どちらも日本の為に頑張っている。国益を考えて両方が並び立つよう、何を議論すればいいのか、是非とも(政治の)リーダーシップを発揮して頂きたい」と述べています。トヨタが行う農業への関わりは、本拠地である愛知県にその成功実例があり、兼業農家がトヨタの車両生産を人繰りの面から支える一方、“カイゼン”の精神が、双方の生産性向上に寄与するという好循環を生み出しています。この成果を、トヨタが国内第三の拠点と位置付ける岩手・宮城の両県で最新鋭の小型ハイブリッド車などの生産にも活かそうというのがトヨタの戦略です。![]()
考えてみれば、日本の自動車産業も資本・貿易の自由化、日米貿易摩擦などで過去何度も大きな試練にさらされてきました。その試練を大変な苦労で乗り越えることで、企業の体質を強化し世界1位の生産を誇り、日本の代表産業へと成長発展してきたという経験があります。一方の農業では、政治が選挙に利用したことで、過去10年間に20兆円という巨額な補助金と高い関税で徹底的に保護された結果、ごく一部の農家を除き世界的競争力をすっかり失ってしまいました。農業に今必要なのは、たんなる所得補償ではなく、産業して将来的発展が見込めるように大改革をおこなうことであり、そのためには世界で戦う製造業のノウハウを是非とも活かすべきではないでしょうか。トヨタの取り組みが、その大きな可能性を示してくれているように思います。![]()
TPP反対は、農家を現状のまま補助金漬けにするだけにならないか、とても心配です。TPPに変えて、日本は何を世界に向けて行うかの道筋を開かねば、ただただ反対とは言えないのではないでしょうか。10年間の間違い政策の延長は日本農業を更に追い詰めて行くことになるのではと思うと、今のままでは農家は全く救われないこととなってしまいます。おカネを出すだけではなく、知恵を出す仕組みこそ政治が用意すべき新たな農業産業育成の道ではないかと考える今日の記事でした。私達にとって大切な農業だからこそ、守るだけではなく、育てるという視点からの取り組みが大切ではないでしょうか。![]()
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コメント
はじめまして。偶然、このブログを発見しました。
実は、私は、上記の記事に記載されている、トヨタとの交流会でのJAグループ側の担当です。準備から、クロージング会議まで、すべてを担当してきました。実は、日経の記事は、読んでいないのですが、全体の印象は、あなたの引用した記事の内容と、ほぼ同じでした。私たちのように、農業の内側で仕事をしている人間にとっては、「気づき」の重要性について、深く考えさせられた年月でした。また、最初と、最後には、張会長も見えられて、農業に対するエールを送られていた事が、印象的でした。ブログに掲載していただき、ありがとうございました。
投稿: 関 良男 | 2011年12月29日 (木) 12時12分