レアメタル世界調達へ!
皆さま、おはようございます。今朝は、雲の合間から晴れ間がのぞくという、お天気となった東京です。昨日の台風は、東北の被災地に大きな爪痕を残して行きましたね。東京では、それほど台風の影響を感じませんでしたが、被災地の雨の情況を見ていると本当に心が痛みます。何とかして、一日も早く安心して暮らせるようにならないものでしょうか。災害からまもなく丸3カ月ですが、未だに大きく復旧が進まない様子を見ていると、これはもう人災ではないかと思えてきます。これから梅雨や台風が来るシーズンに向けて、大至急対応策をとる必要があるのではないでしょうか。![]()
さて、今朝の日経トップニュースは、「レアメタル開発拡大」という見出しで、日本の商社や素材メーカーが自動車や鋼材、電子部品の生産に不可欠なレアメタル(希少金属)鉱山の自社開発を拡大することを報じています。これは、レアメタル最大の輸出国である中国が今年から輸出制限を強め価格が、高いものでは昨年末の2倍以上に高騰していることを受けて、安定した調達体制を自社で作る必要性に迫られた為です。![]()
記事によりますと、レアメタルとその一種であるレアアース(希土類)は、中国がその大半を産出しており、昨年夏資源保護を理由にレアアースの輸出を一時的に停止し、今年1-6月期はレアメタルも含めて輸出許可枠を前年同期より大幅に削減する方針となっています。その結果、中国が世界の83%を産出するタングステンは昨年からほぼ倍の価格に上昇し、同じく中国が世界の97%を産出するネオジムやジスプロシウムなどでは、それ以上に価格が高騰するという事態になっています。![]()
ネオジムやジスプロシウムは、ハイブリッド車のモーターなどに使う磁石原料であり必要不可欠な素材です。また超硬工具素材のタングステン、ステンレス鋼に使うニッケル、リチュウムイオン電池に使うコバルト、特殊鋼に使うモリブデン、液晶素材のインジウムなどいずれも現代産業には欠かせない物質ばかりです。これまでは安く、近く、大量供給が可能な中国にこれらのほぼすべてを依存して来ましたが、尖閣諸島の領有権問題で中国の輸出規制が表面化して以来、世界からの調達に方向を変えるという傾向が顕著になってきています。![]()
レアメタルの取扱で国内最大手の双日は、ポルトガルで100%の権益を持つタングステン鉱山の生産量を13年までに現在の1360トンから2000トンに引き上げ、日本の輸入量の約40%を確保します。同じくモリブデンも25%の権益を持つカナダ鉱山を拡張し、12年の生産量を6割高めるなどで、一連の増産に百数十億円を投じます。このような動きは、住友商事や豊田通商、昭和電工などで進んでおり、調達の多様化が今後の国内産業の命運を握る事となりそうです。しかし、同時に世界中が同じような動きを見せていることから、予断を許さない状況が続く事になりそうです。![]()
何をしても日本に資源がないという根本的な問題は解決しませんので、今後、新興国の工業化が進めば進むほど日本の立場は厳しいものとなって来るのではないでしょうか。そうした問題に備えて日本がやるべきことは、世界の資源国とのパートナーシップを深めることであり、世界外交が最も重要な国家施策となって来るのではないでしょうか。それと同時に、日本国内にある資源を活用した産業政策を進めることも重要な課題です。企業ベースだけでは限界がある、こうした国家的な問題を如何に解決し、日本の自立を確実なものとして行くことこそが、政治の大きな課題です。その為には、政権による強いリーダーシップが何よりも必要なのではないでしょうか。![]()
今朝の特集記事「新しい日本へ」の中に、「民高政低」
という言葉が出ていました。これは、スピード感のある民間とは裏腹に、いまだ指導力を発揮できない日本政府の対応に対して、「復興需要は本当に生じるのか」という香港とシンガポールの投資家からの声を表現した言葉です。世界の成長に取り残されるか、過去の歴史が示す通り国難を機会に変えることが出来るのか。今、日本にとって最も重要な局面を迎えていることだけは間違いなさそうですね。![]()
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